『原理主義』で好評を博した作者の最新作です。
本作では手法よりも作者の思考にフォーカスが当てられ、「マジックの不思議さとは何なのか」という問いに答える形で３つの作品が解説されます。
手法もさることながらコメント部が非常に興味深く、またテーマに関連する参考文献についての言及も豊富で、読み進めるのが楽しい一冊となっています。

一般の方だけでなくマジシャンをも不思議がらせることを目指して創作を行いました。また、各マジックに目新しいムーブ(少なくとも筆者が見たことのないもの)も取り入れたので、そのあたりもお楽しみいただけるかと思います。
砂糖水

収録作品
LEFT
カード当て。
原理以上にコメント部の分析が秀逸です。
カード当てがマジックとして成立するにはどのような要素が必要なのか、作者の意見が簡潔にまとめられています。

Column
上記のエフェクトに関連して、マジックの不思議さとはなんなのか、作者の意見が述べられます。また、その思想に辿り着くまでに影響を受けた資料もコメント付きで紹介されます。

Visible Card Location
セレクトカードのリバース現象。
LEFTと同じくコメント部に興味深い言及があります。

Liquid Oil and Water (Bonus)
3×3 No extra Face up Visual Oil and Waterです。
変化ではなく分離現象を表現するための試みがあります。

B5版 本文68ページ