The Amazing Sally Volume 1 by佐藤喜義 著・佐藤大輔

6,000円(税込6,600円)



■推薦コメント

佐藤喜義さんとは二川会でお逢いしてからになりますので、もう既に20年以上の付き合いになります。
若かりし頃の佐藤喜義さんは、体格も良くいつもジーパン、ジージャン姿が実に印象的でした。
お逢いするたびに新作を見せていただき、当時刺激をいただいたのは、私の財産になっています。
風貌とは裏腹に、若造である私に紳士的かつやさしい語り口でいつも接してくれました。

衣装と接し方、そして創作意欲は、20年経った今でもほとんど変化がありません。
カードやコインは、いとも簡単に変化させつつも、一向に変化しない佐藤喜義さんがそこにいます。

若いマジシャンで佐藤喜義さんの作品に刺激を受けない人はいないでしょう。
今までのマジックの概念をたった1分で吹き飛ばしてくれるのですから仕方ありません。
たった1分で信者にしてしまうパワーが佐藤喜義さんの作品にはあります。

2012年現在、最も魔法に近いマジックがベールを脱ぐ!・・・そんな心境です。

―庄司タカヒト―

昨年還暦を迎え、その創作意欲にますます歯止めのきかなくなっている
「ヒゲとメガネとジージャンのおじさん」佐藤喜義さん初の作品集ができました。

美しく見事に構成された「アンビシャス・コレクターズ」から始まり、
名作コインマジック「トワイライト」の究極のバリエーションと言ってもよい「ザ・ムーン」まで。

そのメソッドは精密なセルフワーキングの場合もあれば、
変わったテクニックを縦横無尽に駆使するものや、
あきれるほど大胆なギミックやサトルティによるものまで、多岐にわたります。

アングラの帝王(私が勝手にそう呼んでいるだけですが)の名に恥じない、
実験的、刺激的な作品が満載の本書からは、ご本人と読者の手により、
今後も無数のバリエーションが生まれ続けることでしょう。

そしてそれらは淘汰され、磨かれ、熟成されて、いずれは宝石のような真の古典が誕生するに違いありません。

―ゆうきとも―

長年に亘って佐藤さんの創作マジックに接し、いつもその斬新さに驚かされてきました。
そして、最先端を行く佐藤マジックの全貌を、いつの日にかゆっくりと眺めてみたいな、と考えていました。

そんな折の作品集の刊行です。選び抜かれたトリックの解説と、
そのトリックの背景、佐藤さんの思い、人柄も丁寧に書かれています。
腰を落ち着けて、完成本でじっくりと楽しみながら読みたいと思っています。

―二川滋夫―

■収録内容

目次
まえがき
佐藤喜義さんからの言葉

第1章

アンビシャス・コレクターズ
青裏デックから観客3人にカードを1枚ずつ引いて覚えてもらい、デックに戻します。
それとは別に、赤裏のキング4枚を示した後、そのうち1枚を下に入れますが、おまじないをかけると一番上に上がってきます。
これを利用して、と言って、赤裏のキング4枚を青裏デックの上に重ねておまじないをかけると、3枚のカードが上がってきてキングの間に挟まれます。
そして、これが観客3人の覚えたカードなのです!



チープ・サンドイッチ
デックの中央にある観客のカードが2枚のキングの間に挟まれると宣言し、
デックの上に2枚の黒いキングを置きます。
おまじないをかけると2枚はデックの上下に移動して、理屈上、観客のカードを挟んでいることにはなっています。
冗談だと思っているところに、マジシャンは選ばれたカードの両端のカードを示して、確かに2枚の「赤い」キングに挟まれていることを示します!

ファスト・ディビジョン
裏向きのデックのトップに4枚のエースを表向きに重ねておまじないをかけるだけで、
デックの中に表向きでばらばらに差し込んでいた4枚のキングと一瞬で入れ替わります!



ふたご座のホフジンザー
2人の観客に、それぞれ1枚ずつカードを選んでもらいます。
4枚のエースにおまじないをかけると、1人目が選んだマークのエースだけが逆向きにひっくり返ります。
さらに、デックにおまじないをかけると、それの観客のカード自体がデックの中でひっくり返ります!
2人目の観客に対しても同じことを行ってみせると言って、もう一度4枚のエースにおまじないをかけると、
2人目が選んだマークのエースが逆向きにひっくり返り、デックの中でも1枚のカードがひっくり返るのですが……。

インタビュー:「創作について」
・「きっかけについて」
・「バリエーションとアレンジ」
・「セリフと演出について」

第2章

ロイヤル・ボナンザ
シャッフルした一組を4つの山に分け、カードを配ったり、他の山に移したりしてさらにカードの順番を変えます。
そして、各山のトップカードをめくると、なんと4枚ともキングなのです!
さらにそれぞれの山を表向きにひっくり返すと、そこには4枚のクイーンが揃っています!
最後に、もう一度それぞれの山のトップカードをめくると、4枚のジャックが現れるのです!

ディメンション
観客に、自由に決めた数字を元に1枚のカードを思ってもらいます。
マジシャンは、そのカードをノーヒントで見事に当ててみせます!

第3章
タウンゼンドカウント
・タウンゼンドカウントの解説
・タウンゼンドオペックカウント

●「組曲オイル&クイーンズ」

第1楽章 ラズル
赤黒交互に混ざった8枚のカードを2つのグループに分けます。
おまじないをかけると、一方に赤いカードが集まります。
もう一方には黒いカードが集まっているかと思いきや、なぜか4枚はクイーンに変わっています!
そして、もう一度先ほどのパケットの方を見ると、裏も赤く変色しています!
最後に、4枚のクイーンの裏の色が全て緑に変化し、表も4枚のエースに変わってしまうのです!

第2楽章 ホット・ゾーン、クール・ゾーン
赤黒交互に混ざった8枚のカードを2つのグループに分けます。
おまじないをかけると、一方に赤いカードが集まります。
もう一方には黒いカードが集まっているかと思いきや、なぜか4枚はクイーンに変わっています!
そして、もう一度先ほどのパケットの方を見ると、裏も赤く変色しています!
最後に、4枚のクイーンは表も裏も真っ白になってしまうのです!

第3楽章 ブラック・ポーカー
赤黒交互に混ざった8枚のカードを2つのグループに分けます。
おまじないをかけると、一方に黒いカードが集まります。
もう一方には赤いカードが集まっているかと思いきや、なぜか4枚はエースに変わっています!
そして、もう一度先ほどのパケットの方を見ると、裏も黒く変色しています!
最後に、4枚のエースの方も裏の色が黒くなるのですが、
表を見るとなんとスペードのロイヤルフラッシュのカードが揃っているのです!

インタビュー:「面を意識する」

第4章

オデッセイの娘たち
4枚のクイーンを、2枚の数札の間に挟んでおまじないをかけると、1枚ずつ数札に変わっていきます。
全て数札に変わったところで、選んだ4枚におまじないをかけると、再び4枚のクイーンに戻るのです!



ミッドナイト・スローモーション
4枚のキングの表が1枚ずつ真っ白に消えていきます。
最後のキングの表も消えてしまったところで、なんと4枚は表だけでなく、裏も真っ白になってしまっているのです!

インタビュー:「動作の整合性」

第5章

ステラ
手元の4枚のエースが、テーブル上のクイーン4枚と1枚ずつ入れ替わります!
全て入れ替わったところでおまじないをかけると、手元の4枚は一瞬で再びエースに戻ります。
最後に、2組を重ねると、なんと表裏交互に混ざり合い、さらにそれぞれはマークが一致したペアになっているのです!

ステラ(何嘉晃)
手元の4枚のエースが、テーブル上のクイーン4枚と1枚ずつ入れ替わります!
全て入れ替わったところでおまじないをかけると、手元の4枚は一瞬で再びエースに戻ります。
最後に、2組を重ねると、なんと表裏交互に混ざり合い、さらにそれぞれはマークが一致したペアになっているのです!

夕暮のステラ
手元の4枚のエースが、テーブル上のクイーン4枚と1枚ずつ入れ替わります!
全て入れ替わったところでおまじないをかけると、手元の4枚は一瞬で再びエースに戻ります。
そして、おまじないをかけてクイーン4枚を表向きにしてから2組の山を重ねるだけで、
エースとクイーンは一瞬で交互に混ざり合ってマークごとのペアになります!
最後にクイーンを裏返すと、いつの間にか裏の色まで変わっているのです!

インタビュー:「何(ホウ)君との思い出」

第6章

The Moon
コインを鏡に映し込むと、虚像が現実化するように次々とコインが増えていきます!

参考文献
あとがき
謝辞