FIVE FLAVORS

LN003

3,241円(税込3,500円)

東北魂炸裂!!
5人の若き才能によるカード作品集!!


東北大学クロースアップマジック同好会から有志5人によるレクチャーノートです。
ただし、学生だからと言って油断してはいけません。
出るわ出るわ、見たことのない原理、機構、テクニック、コンセプト。
どの作品も新しい試みがなされており、刺激になります。
またクレジットも充実しており、深く研究されていることが良く分かります。

マジックの原理が好きな方には特にオススメの内容です。
彼らの今後の活動にも期待です。

収録作品・一言レビュー付き(文責:野島伸幸)

第1章 カード当て

The Distant Sandwich
2枚のジョーカーを抜き出し、デックの離れた位置に戻します。2人の観客にそれぞれ1枚ずつカードを覚えてもらい、デックの離れた位置に戻します。演者はデックを軽くシャッフルし、おまじないをかけてデックをスプレッドすると、ジョーカーが観客のカードを挟んでいます。

現象を読むと普通な気がしますが、裏でやっていることがえげつないです。数理とテクニックが緻密に絡んでいます。もしかしたら実演よりも解説する方が驚かれるかもしれません。

Spread Spectrum
デックを観客にシャッフルしてもらったあと、2人の観客にそれぞれ1枚ずつカードを覚えてもらいます。選ばれたカードをデックの中に戻し、観客の『心の声』を聞くという演出で選ばれたカードを当てます。

マジシャン殺しのカード当て。こちらも巧妙な原理に基づいたカード当てです。どうやってこの方法に至ったのだろうと思ったら、あとがきで意外な技術がクレジットされていました。

3 Outs (Outsourcing ? Out of Sight ? Out of Mind)
観客がデックをいくつかのパケットに分けます。1つのパケットを選び、その中のカードを1枚覚え、カードをデックに戻します。この間、演者はデックに触れません。この状態から演者が質問することなく、観客のカードが当たります。

最後の段階になるまでデックを触らないで行います。最後の当たったことを示す時のアイデアが見たことのない発想によるもので、興味深かったです。

The Season of Reason
観客にカードを選ばせ、デックに戻します。あらかじめ抜きだしてあったエースにおまじないをかけると、観客の選んだカードと同じマークのエースがひっくり返り、最後に4枚とも観客の選んだカードと同じ数字のカードに変化します。

私の「ホフジンザー・サプライズ」と同じ趣向の作品ですが、アプローチが違います。
説得力を上げるために、あらためのハンドリングに力を入れております。
また、この現象をセットなしで行うという試みもされています。

第2章 サカートリック
Sandwich Again
2枚のジョーカーの間に観客のカードを出現させようとしますが、現れたのは別のカードです。そのカードを観客の選んだものに変化させ、もう一度フェアにサンドイッチ現象を起こしてみせます。

1段目のサンドイッチ後のハンドリングが面白いです。非常に錯覚が利いています。この原理の部分だけで違う手順が作れそうです。

The Music of Inevitability
演者は予言や予言の『滑り止め』など、複数のカードを用意しますが、観客の選んだカードとは全く異なっています。それらのカードにおまじないをかけると4枚のエースに変化します。最後になぜ失敗したのかが判明します。

ジョン・ハーマンを彷彿とさせる、観客が覚えることの多いトリックです。あえて話を複雑にすることで笑いを作っています。ただ、これは演技を先に見たかったですねー。

The Twin Peaks
2人の観客にそれぞれ1枚ずつカードを覚えてもらいます。4枚のエースにおまじないをかけると、1人目の観客が選んだカードと同じマークのエースがひっくり返り、デックの中の観客のカードもひっくり返っています。2人目も同様に当てようとしますが、どんでん返しがあります。

佐藤喜義氏の「ふたご座のホフジンザー」を母体とした手順。これは原案の話ですが、ここで使われているナイスなアイデアにより、複数のカードの扱いがかなり演じやすくなっています。また、手順にも作者のこだわりが随所にちりばめられており、完成度は高いです。

Sandswitch in the box
黒いキングに1枚カードを挟み、デックケースにしまいます。カードを2枚選んでもらいます。片方のカードは赤いキングの間から出現し、もう片方はデックケースに入れた黒いキングの間から出現するのかと思わせますが、どんでん返しがあります。

クレジットに私の名前が出てきてびっくりしました。そういえばクリレクでやったような気が。

Transpo locators
One-handed Card in the boxを利用したカード当てです。



「Sandswitch in the box」で使用したものと同じ技法を駆使しています。私はこちらの手順の方がショッキングさが強くて好きです。ぜひ演技映像をご覧ください。

第3章 数への固執
The Working Order
観客が思い浮かべた1枚のカードと、演者の用意した封筒の中のカードが近いほどマジックがうまくいくという話をしますが、封筒の中のカードは全く違うカードです。しかし、封筒から出てきたカードの数と同じ枚数だけデックから配ると、観客の思い浮かべたカードが現れます。



これも面白い試みです。演者はデックに触らないので、大変クリーンです。惜しむらくはベストパターンとバッドパターンがあることですが、バッドパターンでもかなり不思議です。ベストの場合は、絶対に追えません。

No. 6
1枚カードを選ばせます。演者は15枚のカードをマス目状に並べ、その中から観客のカードを見つけようとしますが現れません。しかし、テーブル上のカードの配置が、観客のカードを示しています。

なんというかですね、やっと学生らしい元気な手順が出てきたぞという感じですね。僕はこういうの大好きです。
ちゃんとオチがあるのも良いです。

BCS theory
観客が表裏を混ぜ、配り直し、重ね直した状態のパケットの赤黒を、演者が言い当てます。

このアプローチは考えたことがなかったし、知らなかったので原理を理解するために5回くらい読み直しました。
この考え方は他にも応用が利きそうですね。
あと、手順の2行目に「4枚の黒いカードを〜」のところですが、「黒い」を抜いて読んでください。ここが一番躓きました。

17
デックを3つに分けるなど操作をしていき、すべてのカードを順番に並んだ状態で出現させます。

フォーオブアカインドがたくさん出てきて全部揃っちゃう、気持ちい良い手順。
途中で使われているパケットでのフォースのハンドリングは大変実用的です。

Macro Poker
ポーカーデモンストレーション。観客も協力してシャッフルしたデックを使って、3度ポーカーを行いますが、すべてマジシャンが勝ってしまいます。さらに3度ともマジシャンの手役が予言されています。

すごい。いやこれすごい。え、すごい。まずこの原理を発見したところがすごいし、ポーカーデモンストレーションに落とし込むセンスも良いです。しかしすごいなこれ!

第4章 アラカルト
Cheap O & W
錯覚を利用した2×2のオイルアンドウォーターです。



この実演映像を見て「ウチで扱おう」と決めました。
これ以上の誉め言葉が思いつきません。

4A
4つのパケットのトップにエースを置きますが、1か所に集まります。

大変シンプルなアセンブリー。単純にスライト力がものを言います。我こそはと思う方はぜひ挑戦してください。

Theme: QQ
カードで行うリバースアセンブリー。

ダイ・バーノンの「クイーンの夜会」から続けて演じることを想定したバックファイア現象。
そもそもの原案からして非の打ちどころのない傑作です。これを機にチェックしてください。
2つのバリエーションを収録しています。

The Bolt from the Blue
デックのばらばらな位置に差し込まれた4枚のエースとトップに置かれた4枚のジャックが一瞬で入れ替わります。

大好きなプロット。手法もダイレクトで好みです。おススメ。

The Triumphant Poker
ポーカーデモンストレーション。20枚のカードの表裏を混ぜ、観客が観客自身と演者の手札を作りますが、演者が必ず勝ってしまいます。

セルフワーキングで演じられるポーカーデモンストレーション。
とある有名な原理を使用していますが、ひねりが利いています。

セット内容
・冊子(B5版・本文102ページ)